「QCon Tokyo 2016」へ行った その1

  • タイトル: QCon Tokyo 2016
  • 日時: 2016年10月24日(月)9:45~19:00
  • 会場: ベルサール新宿グランド コンファレンスセンター
  • URL: http://www.qcontokyo.com/index.html

先日参加したのでまとめを書きます。個人的に注目だったorまとめられるものだけ書いています。そして、登壇者の皆様に感謝。

その2はこちら

ttomioka.hatenablog.com

基調講演1エンジニアリングの物語り(ストーリーテリング) ~人に語るに値するカルチャー Pete Soderling 

資料: http://www.qcontokyo.com/data_2016/pdf/K1_PeteSoderling.pdf

  • アメリカでの採用関連の話題
    • アメリカではチームの多様性が問題。女性など。
    • データサイエンティストにどうやってプログラミングを教えるのか
  • IT企業における採用の工夫
    • ハッカソンが流行っている
    • オープンソースでアピール
    • エンジニアをリモートで。オープンオフィスはうるさすぎる
    • カジュアルをアピール。犬を連れてきていいや卓球など。
  • ストーリーを語って文化を説明しよう
    • ハートに訴える
    • 物語はとてもパワフル。モチベーションを高めてくれる。
    • 自律性が重要。あまり管理されたくない。
  • 各有名企業の例
    • Google
      • Googleはマネージャを認めない。ただマネージャを0にしたら1方向に進めなくなった。
      • Googleは実験をする。20%ルールなど。
      • 社内でハッカソンを数時間。業務以外のことをやってみる。
      • Googleは文化を破壊して新しく作る。マネージやバジェットなど。
    • Facebook
      • リリーストレイン
      • 入社2日目でトレインに乗せなくてはいけない。
    • Esty
      • 自分で構築し、自分で所有し、バグにも責任を持つ。
    • Netflix
      • AWSを利用して躍進。
      • その過程におけるアーキテクチャの変更が組織が買われる
    • Pivotal
      • XPを導入。 ペアプログラミング。
      • 人件費が倍かかる。売り込みかたとしてはこれしかできないと説得した。
      • 新人をペアにして勉強。それを仕組み化した。
  • 求人にストーリーを持たせる
    • フォーカスを絞る
    • つまらない箇条書きを捨てる
    • なぜその人はその会社に入るのか。

基調講演2ポスト・ムーア法則時代のコンピューティング 佐藤一郎

資料: https://t.co/hNe8c1ft8u

  • ムーアの法則の限界が来ている
    • ムーアの法則おさらい
      • 1つのチップ上の半導体の数は毎年倍増するという予想
      • Intelがこれを体現してきた。
      • ムーアの法則が実現されたことにより、半導体の高性能化の恩恵が受けられた。
      • 遅いソフトウェアもいずれPCが速くしてくれる
    • 迫り来る限界
      • ムーアの法則の微細化が遅くなっている
        • 半導体技術の限界
          • 5nmを切ると物理的限界。すでに10nmは実用化。
          • ブレイクスルーがなければ微細化は止まる。
        • 電力的な限界
          • 半導体を微細化しても消費電力辺りの計算量が上がらない
          • 発熱を考えると100wを超えるチップはつくれない
          • ダークシリコン
          • 発熱の関係で使えない回路が増える。
        • 経済的限界
          • 14nmクラスの半導体工場は1兆円越え
          • 月産100万枚以上でもペイしない。
          • 100万枚以上はスマフォ用ぐらいしかない。
          • 割に合わない
  • ポストムーア時代におきること
    • ファインテック
      • 技術的な新しさはブロックチェーンぐらい
      • ビジネスプロセスが重い業界向けで、ブームになることで重役の意見を変えられるか
      • マイニング事業者が寡占にはいると公平性は保たれるか
    • クラウド
      • 計算量辺りのクラウド利用量の下げ止まり
    • ベンダーとSI
      • 最新のコンピュータにしても性能が上がらない
        • 長期運用が中心になる
        • 保守中心。新規は厳しい。
    • 性能改善
      • 半導体による性能改善に頼らない改善策
      • メニーコア化
        • 32個以上は増やしてもいいことない
        • マルチスレッドプログラミングは難しい
        • テストでバグが見つからない。
      • 大容量メモリを行かす
      • GPU汎用化
  • ポストムーア時代に求められること
    • 余計なトランジスタを使わない
    • ソフトウェアの改良による性能改善は、ソフトウェア技術者の貢献として評価されるようになる